保護者向けの入試広報を効果的に行うためには?

高校生の大学進学率が上昇する中、志願者を確保するためにも、各大学で受験生だけでなく、保護者に対しても入試広報に関する情報を手厚く発信する必要性があるといわれています。 しかし、保護者向けの入試広報が重要だとわかっていても、どのように情報を発信したらいいのかわからない入試広報担当者もいるのではないでしょうか。 この記事では、大学入試に対する保護者の影響力や、保護者向けの入試広報の効果的な方法をご紹介します。


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大学入試に対する保護者の影響力

大学入試に対して、保護者はどれくらいの影響力を持っているのでしょうか。

受験生の志望校決定は親からの影響力が強い

現代の受験生は志望校を決定する際、親の意見も参考にしたいと考えています。

その理由のひとつは、進学にかかる費用です。受験料、入学金、授業料だけでなく、県外の大学に進学する場合は家賃や生活費がかかります。

奨学金制度を利用したとしても、生活費などは保護者から出してもらわなければならないため、自分の希望だけで大学を選ぶことはできません。

さらに、高校生の大学進学率が上昇するにしたがって、子どもの進学先に対する保護者の関心は高まってきています。中には、子どもが希望する大学が本当に子どもに合っているのか、自分の目で確かめたいと考えている保護者もいるほどです。

また、自分自身で大学を決めるのは少し不安と感じる受験生も多く存在します。大学卒業後の進路が明確に決まっていない学生は、受験する大学や学部を選択する際に保護者や高校の先生のアドバイスを求めています。

将来を見据え、自分を客観的に見てくれる保護者のアドバイスは、社会人経験のない学生にとって貴重な意見のひとつとなるでしょう。

このように、受験生が志望校を決定する際、保護者の影響力は非常に強いものがあるといえるのです。

一方で受験生へのアドバイスが難しいと感じる保護者は多い

子どもの進学先に対する保護者の関心が高まっている一方、子どもから受験に関するアドバイスを求められたとき、返答が難しいと感じている保護者も少なくありません。

というのも、保護者の世代と子どもの世代とでは入試制度の傾向が大きく異なっているからです。

20年~30年前の入試制度は、国公立・私立大学ともに一般入試が主流であり、AO入試を実施している大学はほとんどありませんでした。

そのため、自分が経験したことのない入試制度に対して、子どもに適切なアドバイスをしてあげられないと感じているのが現状のようです。

さらに、2021年からはじまる新しい入試制度に関しては、一般的な情報はあるものの、各大学の入試に関する情報発信が少ない傾向にあります。

受験生をもつ保護者は、近年の入試傾向に加えて、新入試への対策も含めた最新の情報を求めているといえるでしょう。

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入試広報は保護者に適切な情報を送れているのか?

大学入試に対して大きな影響力を持っている保護者に対して、大学の入試広報は適切な情報を発信できているのでしょうか。

受験生への情報発信に偏っている

現在の入試広報は、保護者に向けて適切な情報を送れているとはいえません。

なぜなら、入試広報は志願者を確保するための発信に焦点が当たっており、受験生への情報発信に偏ってしまっているからです。

大学のプロモーション動画やサイトに掲載されたコンテンツは受験生を対象としたもので、保護者向けに作られたものは、わずかながらしかありません。

Web広告も受験生の目に止まりやすいように、受験生がよく利用するスマホアプリやサイトに掲載されるため、保護者が普段の生活の中で大学の情報を目にする機会はほぼないといっても過言ではないでしょう。

しかし、情報発信の対象者である受験生は、大学から発信される情報のすべてを理解できているのでしょうか。

残念ながら、受験生は大学から発信された情報をすべて理解できていません。その理由としては、受験生は受験勉強だけでなく学校生活もあるため、時間に余裕がありません。

入試に関する情報は、大人でも内容を理解するのが難しい情報も含まれるため、子どもだけでは理解しきれない場合もあります。

また、人は自分に関心のある情報しか見ない傾向があるため、受験生が入試に関するすべての情報に目を通していない可能性もあります。

受験生に向けた情報発信だけでは、大学側が伝えたい情報が伝わりきらない恐れがあるといえるでしょう。

保護者への情報発信も手厚くする必要がある

受験生に入試に関する情報を正確に伝えるためには、保護者に対しても手厚い情報発信を行っていかなければなりません。

先述したように、受験生が志望校を決定する際、保護者の意見は大きな影響力を持っています。

金額や手続きの面など、子どもが見落としてしまいがちな情報も含めて、保護者に対しても入試の情報をより詳しく発信することで、保護者からの信頼を得られます。

子どもが理解しきれない部分は、保護者にも同じ情報を発信することで、不明だった部分を補うことができ、志望校選択という大きな決断の後押しになるでしょう。

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保護者向けの入試広報ではLINEを積極的に活用していこう!

保護者向けに情報を発信する際、どのようなツールを使用すればいいのでしょうか。

保護者向けに情報発信をする際は、LINEの活用がおすすめです。LINEの友達登録機能を利用すれば、登録者の属性に合わせた効果的な広報活動を行うことができます。

具体的な活用方法をご説明しますので、ぜひ実践してみてください。

LINEで保護者向けの情報発信を行う

LINEを活用した保護者向けの情報発信の仕方は、受験生への情報発信とほぼ同じです。

オープンキャンパスや入試説明会に参加してくれた保護者の方を対象に、大学の公式アカウントに友だち登録してもらいます。

友達登録をしてもらった際に自動で送信されるウェルカムメッセージに、登録してくれた方に関するアンケートを添付してください。

アンケートの質問の中で、登録者の情報として保護者の項目にチェックを入れてもらえば、友だち内訳把握によって保護者をセグメントできます。

また、知りたい情報や関心のあるカテゴリーなども入力してもらえれば、大学への関心度のレベルに合わせた情報を個別に配信できるでしょう。

保護者向けに送るべき情報

では、保護者向けに送るべき情報とはどのようなものを指すのでしょうか。

保護者だけに送る情報としては、以下のようなものが挙げられます。

・出願方法
・学費の詳細

出願方法や学費は、進学の費用を気にする保護者にとって、より関心の高い情報といえます。奨学金の制度や授業料以外にかかる費用などについて、より詳しく説明しておくと良いでしょう。

特に出願方法は大学によって、併願することで受験料がお得になる仕組みを取り入れるところもあるため、その点もアピールしておくこともおすすめです。

保護者と受験生の双方に送るべき情報としては、以下のものがあります。

・大学独自の情報
・入試情報
・個別相談のお知らせ

保護者に上記の情報を送る際は、受験生に送った情報とまったく同じではなく、保護者向けのメッセージに編集しましょう。

入試に関する情報は、受験生にとって理解しにくい部分もあると思われるので、保護者で補足できるよう、誰にどのような情報を送るべきか整理しておく必要があります。

また、送られた情報だけでは大学の全てをわかりきるのは難しいため、保護者から子どもに対して大学の個別相談に誘うように声掛けをしてみるといった行動を促し、メッセージとして付け加えておくことも大切です。

保護者から呼びかけることで、受験生は積極的に進路選びに取り組むようになり、大学側も多くの受験生に自分たちの大学を知ってもらえる機会を増やすことにもつながるでしょう。

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まとめ

親の意見を尊重しながら志望校を決定したいと考えている学生は多く、大学入試における保護者の影響力は強いものがあります。

しかし、保護者世代といまの入試制度の傾向が異なっているため、子どもへのアドバイスが難しいと感じている保護者も少なくありません。

ぜひ、保護者向けの入試広報を積極的に行い、より多くの志願者を確保していきましょう。