大学入試広報の動画マーケティング基本解説

この記事では、大学入試広報で動画を活用する効果と、見込み志願者が増える動画を作るポイントをご紹介します。


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現在の高校生は、小さなころからインターネットに慣れ親しんでいる「デジタルネイティブ」世代といわれています。

資料請求が飽和傾向にある中、プロモーション動画の配信はデジタルネイティブ世代の受験生にアプローチできる方法として、大学入試広報の主流となっていくでしょう。

動画を使うことによる効果

デジタルネイティブ世代の高校生へのアプローチとして、プロモーション動画が大きな役割を果たしています。

動画を活用した場合、どのような効果が期待できるのでしょうか。

デジタル媒体に親しみのある世代に直接アプローチできる

一般的に動画は、文字だけのテキストよりも多くの情報を素早く伝えられます。さらに、文字や写真だけでは伝えきれない空気感やイメージなども、わかりやすく伝えられるでしょう。
伝えたいメッセージは、プロモーション動画で表すことによって、より明確なメッセージとして学生の潜在ニーズに訴えかけることができます。

デジタル媒体に親しみのある世代は、大学のプロモーション動画を受け入れやすく、学生の利用率が高いメディアに広告として出稿すれば、直接アプローチをかけられるでしょう。

見込み志願者に入学後を想像してもらえる

進学を希望する高校生は、複数の大学の中から自分に合った大学を選択します。
インターネット検索や資料請求を行い、それぞれの大学を比較検討しますが、自分に本当に合った大学を見つけられずに違う大学に進学してしまう学生もいます。

学生に大学の魅力や強みをアピールしきれずそのまま出願してもらえなければ、大きな機会損失になってしまいますよね。

プロモーション動画は、紙媒体資料では網羅しきれない大学の魅力や強みを学生に訴えかけ、潜在層にいる学生と大学をマッチさせる可能性を持っています。

大学に興味はあったものの、イベントに参加するまでに至らなかった潜在層に動画を視聴してもらうことで、入学後の学生生活や各学部の取り組みなどをイメージしてもらいやすくなります。

イメージした姿が自分の理想とする姿とマッチしたとき、潜在層にいた学生の志望意欲は、見込み志望者と同程度の高さまで成長しているでしょう。

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大学入試広報で動画をうまく活用するには?

現在、多くの大学でプロモーション動画を公開しています。

そのため、これから動画を作る大学は、動画をただ作っただけでは学生の目を引くことはできません。

数あるプロモーション動画の中から、動画を学生に見てもらうためには、どのような工夫が必要なのでしょうか。

訴求するコンセプトを決める

動画をつくる前に、訴求するコンセプトを決めましょう。

誰に向けてアプローチするのか、どんな学生に志願してもらいたいのかを細かく設定し、自校が求める見込み志願者のイメージ像を明確にします。

見込み志願者をイメージする際は、以下の項目を設定すると見込み志願者のニーズが見えてきます。

・性別
・住んでいる地域
・情報収集の手段
・どんな大学生活を送りたいか
・大学を選ぶ際に知りたい情報は何か

見込み志願者のニーズは、動画のコンセプトを決める際に非常に重要です。なぜなら、見込み志願者のニーズを満たす動画を作成できれば、自校が求めているターゲット層の興味を引くことができ、より多くの志願者を集めることができるからです。

またコンセプトを決める際は、在学生の意見をぜひ取り入れてみてください。
在学生は受験生と年齢が近いため、好きなトレンドや興味のあるカテゴリーが似ていることが多いです。また、在学生が受験生だったときに感じた本音を聞き出すことで、より学生の目線に近い動画を作成できるでしょう。

動画をどの媒体に掲載するのかといった活用方法を決める際も、見込み志願者のニーズや在学生の声が非常に役立ちます。

ターゲットとなる学生が普段からよく使っているメディアをリサーチして、そのメディアに広告として動画を掲載しましょう。見込み志願者のニーズに合わせた動画は、より多くの学生の目を引くことができるはずです。

成功事例を出している大学から学ぶ

大学入試広報に動画を取り入れる際は、競合校のウェブサイトなどを見て、違いを分析してみましょう。動画の内容をそのまま真似するのはダメですが、良いところは積極的に取り入れて、動画コンテンツを充実させましょう。

他校の動画を分析するポイントは、動画の長さ(尺)、実写か文字や写真を使ったアニメーションなのかの表現方法、スマホやドローンなど撮影手法、Youtubeの再生回数などです。

また、他校がどの媒体で動画広告を出しているかも、ぜひチェックしてみてください。すでに成功している事例を分析することで、これから動画コンテンツを発信する際の見本となるでしょう。

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効果的な動画を作るためのコツ

大学入試広報に動画を活用する目的は、デジタルネイティブ世代の高校生に大学の魅力をアピールし、見込み志願者を増やすことです。

見込み志願者を増やすために、より効果的な動画を作るコツがふたつあります。

その大学ならではの特色をアピールする

ひとつ目のコツは、キャッチコピーです。
キャッチコピーは、短いフレーズで大学の特徴をわかりやすく伝えられます。効果的なプロモーション動画を公開している大学には、必ず印象的なキャッチコピーがあります。ぜひ、学生の印象に残るようなインパクトのあるキャッチコピーを作ってください。

また、動画の長さは非常に重要で、最近では特に長さ10秒~1分の短尺動画が多様される傾向にあります。これはSNSを中心に短時間で多くの情報を次々に閲覧していくウェブ行動が影響しており、動画が長くなると途中で離脱されてしまう恐れがあります。しかし、限られた時間の中に情報をつめすぎないことも重要です。

伝えたい内容が沢山ある場合は、カテゴリーや内容を絞って複数の動画を作成しましょう。

また、グローバル化を目指して多言語発信に対応している動画もあります。まだまだ多言語発信を行っている大学は少ないので、ぜひ多言語発信に対応した動画を作成して、世界中の学生に自校の魅力をアピールしていきましょう。

受験生の知りたい情報をわかりやすく伝える

動画は、受験生の知りたい情報をわかりやすく伝えることが大切です。

タイトルでも映像の内容でもわかりやすく伝えられている動画には、在学生が動画制作に積極的に参加している傾向があります。

動画の内容は主に授業風景や、研究の様子、ゼミ紹介などをすると良いでしょう。

さらに、サークル紹介、放課後、大学イベントの様子なども定期的に紹介したり、適度に学内の風景や寮などの生活風景、学生・教授の発言なども入れたりすると、入学後の大学生活がイメージしやすくなるでしょう。

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まとめ

プロモーション動画は、デジタルネイティブ世代の受験生に大学の魅力を直接アプローチできる広報活動ですが、逆に多くの大学が多く採用している手法でもあります。
どんな動画が受験生に評価されるかの答えをすぐに出すのは難しいですが、受け入れハードルが低いことは確かです。様々な手法を試しながら新たな発見をし、効果的に活用して大学の魅力をアピールし、まずは興味をもってもらうきっかけにしましょう。