入試説明会(ガイダンス)のオンライン化を開催するメリット

近年、様々な大学でオンラインによる入試説明会(ガイダンス)が開催されています。さらに今年は新型感染症の影響のため、これまでリアルで入試説明会を開催していた大学も、急遽オンラインによる開催を検討せざるを得ないケースも多いのではないでしょうか。 この記事では、入試説明会をオンライン化するメリットやオンラインで開催する際の注意点を解説します。 入試説明会をオンラインで開催すると、今まで以上に高校生とのつながりを持てるようになりますので、ぜひ最後まで目を通してみてください。


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入試説明会(ガイダンス)のオンライン化の現状

新型感染症の影響により、従来の入試説明会を実施できないため、多くの大学でオンラインによる開催が求められています。

現在、それぞれの大学ではどのような状況のもと、オンラインによる入試説明会を実施しているのでしょうか。

大学側がオンラインでの運用に慣れていない

現在、ほとんどの大学側はオンラインでの運用に慣れておらず、手探りの状態で入試説明会を開催しています。そのため、リアルで開催していた入試説明会の内容をそのままオンラインに変換しただけのものが多いようです。

オンライン用の内容で入試説明会を開催できない要因は、新型感染症の拡大によって急なスケジュール変更が発生したため、オンラインに対応したスケジュールを設定できていない背景もあります。

さらに、入試広報担当者のデジタルスキルが不足しており、動画の閲覧状況の分析手法に慣れていない現状もあるでしょう。

また、リアルでのやり方をそのままオンラインに適用させてしまい、オンラインで開催することで得られるメリットを受け取りきれていない大学がほとんどのようです。

たとえば、リアルと同じように午前1回で全学部同時開催してしまうなど、オンラインで開催する良さを活かしきれていないといったケースがあります。

オンラインのため、学生の反応がわかりづらい

さらに、顔が見えない状態の中で入試説明会を開催している場合、学生の反応がわかりづらく、学生の志望意欲やモチベーションが上がっているのかを判断できなくなっています。

これまでは学生の反応や会場の雰囲気を確かめながら話の内容や流れを調整できていましたが、一方的に入試の説明をして終わりになってしまうケースもあり、大学側は手応えを感じにくい状況です。

また、学生がどこまで大学を理解できているかを確かめる方法がないため、その次のアプローチをかけるタイミングを計りかねているケースもあるようです。

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入試説明会(ガイダンス)をオンライン化するメリット

しかし、入試説明会をオンライン化するメリットを感じはじめている大学もあります。
何度も入試説明会を開催することでデジタル操作にも慣れ、オンライン開催ならではの良さに気づきはじめたようです。

ここでは、入試説明会をオンライン化するメリットを4つご紹介しましょう。

一日に複数回開催できる

リアルでの開催は会場確保や時間の制約があり、入試説明会を開催できても半日開催がやっとでした。

しかし、オンラインなら会場が不要なため、時間の制限もなく、設営の手間もかかりません。そのため、一日に複数回の開催ができるようになるのです。

一日に複数回開催することで、学生の参加機会を増やせるでしょう。

場所を選ばすに参加できる

オンラインでの入試説明会は、スマホやタブレットからでも気軽に見られます。

ネット環境があればどこにいても参加できるため、遠方の学生でも気軽に参加できるでしょう。

アーカイブ化することが可能

入試説明会だけでなく、入試対策講座を期間限定で配信するという方法もあります。

期間内であれば何度でも視聴できるため、大学に対する学生の理解をさらに深められるでしょう。

また、オンラインで開催した入試説明会は、アーカイブ化することができます。動画を見直すことで、進め方に問題はなかったか、わかりにくい点はなかったかなどを振り返られるため、来年の入試説明会の改善策にも活かせるでしょう。

高校職員や保護者とも参加しやすい

リアルで遠方の大学の入試説明会に参加するためには、移動費や滞在費がかかります。そのため、高校職員や保護者が参加するには高いハードルがありました。

しかし、オンラインによる入試説明会は場所を選ばずに参加できるため、高校職員や保護者も気軽に参加できます。学生も先生や親と一緒に説明会を受けられるので、進路相談がスムーズに進められるようになるでしょう。

オンラインの気軽さを生かして、高校職員や保護者向けのプログラムも組める可能性があります。オンラインによる入試説明会の自由度は、リアルでは実現できないほど大きなものといえるでしょう。

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入試説明会(ガイダンス)をオンライン化する際の注意点

オンラインによる入試説明会をスムーズに実施するために、注意しなければならないポイントがあります。

入試説明会をオンライン化する際の注意点は、以下の3つです。

・運用体制
・通信環境
・プログラムの構成

それぞれ順番に解説していきます。

運用体制

入試説明会をスムーズに開催するために、必要な人員のリソースを考慮しましょう。
リアルでの開催よりも人員の数は少なくて済みますが、必要な作業を適切に行うためにも、業務フローを作成し、必要な人員を確保してください。

動画の閲覧状況の解析や魅力あるコンテンツを作成するためにも、人員の中にはデジタルスキルに詳しいスタッフを入れましょう。

参加者に関しても、人数を事前に把握しておくことで、回線トラブルを防ぐことができます。参加するハードルは多少高くなってしまいますが、事前予約制を設けると安定した環境の中で入試説明会を開催できるでしょう。

通信環境

オンラインで最も気をつけなければならないのは、通信環境です。

通信環境が整備されていないと、配信の途中で映像が途切れてしまったり、サーバーが落ちてしまったりする可能性があります。

運用体制でもお伝えしましたが、デジタルにスキルが深いスタッフを配置して、通信環境の整備を行いましょう。

プログラムの構成

オンラインで入試説明会を開催する際は、リアルで行っていたプログラムをそのまま使用しても、学生からの反応を得ることは容易ではありません。

新しいプログラムを構成している場合も、オンラインでスムーズに進行できる構成になっているか確認してみてください。実際に開催した動画を振り返ることで、より効果的な構成に作り上げることができるでしょう。

オンライン化のメリットでもご説明しましたが、高校職員・保護者向けのプログラムも用意すると、より魅力的なコンテンツに仕上がります。

また、参加者同士が交流できるプログラムも効果的です。入試前から学生同士のつながりが持てるようになると、大学を志望してくれる可能性が非常に高くなるからです。

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入試説明会(ガイダンス)の可能性

オンラインによる入試説明会は、今よりも高校生とのつながりが持てる可能性を秘めています。なぜなら、参加後も学生とSNSを利用してコミュニケーションが取れるからです。

また、入試説明会の反応を見て、より効果的な入試説明会へとブラッシュアップできるため、学生のニーズに応えたプログラムに作りかえることもできるでしょう。

入試広報の変革で、客観的な大学の印象も変わります。適切なタイミングで情報発信ができるようになれば、学生や保護者、高校職員から好印象を持たれるようになります。

大学の印象が良い方向に変われば、より多くの学生に興味を持ってもらえるでしょう。

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まとめ

入試説明会をオンライン化すると、リアルで開催するよりも作業の手間が省け、遠方の高校生も参加しやすくなり、効率的に入試広報活動を行えるようになります。

オンラインによるガイダンスをスムーズに開催するためには、通信環境やプログラムの構成に気をつけて開催するようにしましょう。

より多くの学生に大学の魅力を伝えていくためにも、ぜひ入試説明会のオンライン化を検討してみてください。