LINE公式アカウントのセグメント配信(絞り込み配信)とは?
LINE公式アカウントには、友だち登録をしてくれたユーザーにメッセージを一斉配信する機能だけでなく、特定のユーザーに対してのみメッセージを送れる機能があります。
特定のユーザーに対してだけメッセージを送れる機能を「セグメント配信」といい、この機能を活用することでユーザーの属性に合わせた最適な情報発信ができるようになるのです。
セグメント配信の種類
LINE公式アカウントのセグメント配信には、大きく分けてふたつの種類があります。
属性による絞り込み
ひとつ目は、LINEが取得しているユーザーの個人情報をもとに絞り込みを行ってメッセージを配信する方法です。絞り込みとして利用できる情報には、以下のようなものがあります。
・友だち期間
・性別
・年齢
・OS(AndroidやiOSなど)
・お住まいの地域
しかし大学入試広報においては、上記の属性で絞り込んだセグメント配信では効果的な情報発信ができません。
志願者を増やす目的でセグメント配信を活用するのであれば、より条件を絞り込んだセグメント配信を行うと良いでしょう。
オーディエンスによる絞り込み
ふたつ目は、ユーザーの行動履歴や興味関心度などの情報(オーディエンス)をもとに絞り込みを行ってメッセージを配信する方法です。
たとえば、オープンキャンパスに参加してくれた人だけにメッセージを送ったり、一斉配信したメッセージを開封した人だけにメッセージを送ったりすることも可能です。
このように、ユーザーを特定の条件で絞り込んでセグメント配信を行うと、よりユーザーのニーズに合わせた情報発信ができるでしょう。
特定の条件でユーザーを絞り込む方法
ユーザーを特定の条件で絞り込む方法としては、ユーザーとのチャットにタグを付ける方法と、専用ツールを使って大学や企業が保有しているデータとLINEの友だち情報を紐付ける方法があります。
大学入試広報では、専用ツールを使った方法がおすすめです。
なぜなら、学生の大学に対する興味関心の度合いは変わりやすいため、リアルタイムで適切な情報を発信する必要があるからです。
のちほど詳しく説明しますが、大学が保有するデータとLINEの友だち情報を紐付けしておくと、面倒な手間をかけずに学生の状況に適したセグメント配信ができるでしょう。
セグメント配信を大学入試広報に活用するメリット
ユーザーの属性や条件に合わせてメッセージを届けられるのがセグメント配信です。
ここでは、セグメント配信を大学入試広報に活用することで具体的にどんなメリットが得られるかを見ていきましょう。
学生の志望意欲に合わせて情報発信できる
ひとつは、学生の志望意欲に合わせて情報発信ができることです。これによって、それぞれの学生が求めている情報を適切に伝えられるようになります。
たとえば、すでに大学への受験を決めている学生には入試説明会の案内を、まだ受験するか決めかねている学生にはオープンキャンパスの案内を送るなど、配信する情報を分けられるのです。
志望意欲に合わせた情報を配信することで段階的に大学の魅力を伝えられるため、志望意欲を高められる効果も期待できるでしょう。
ただし、LINE公式アカウントの機能だけでは学生の志望意欲に合わせた情報発信はできません。
LINE公式アカウントの仕組み上、友だち登録してくれたユーザーの「LINE ID」と「電話番号」しか把握できないからです。
大学のLINE公式アカウントに友だち登録してくれるユーザーは、学生や保護者、在校生がほとんどでしょう。
通常のセグメント配信では、友だち登録者を年齢で絞ってメッセージを配信できます。たしかにこの方法なら、年齢を10代に絞ることで学生と思われるユーザーにメッセージを配信できます。
しかし同じ学生であっても、人によって志望意欲は異なります。そこで、専用ツールを使って大学が所有するデータと友だち情報を紐付ける必要があるのです。
たとえば、友だち登録してくれた人に属性や志望意欲に関するアンケートを実施すれば、属性や志望意欲を把握できます。
そして、アンケートの結果と友だち情報と紐付ければ、学生の志望意欲に合わせたセグメント配信が可能になるのです。
学生からのブロックを防ぐことができる
もうひとつは、学生からのブロックを防げることです。
興味のない情報や求めていない情報が送られてくることは学生のストレスとなるため、ブロックされる確率が高くなります。
ブロックされてしまうとせっかくの情報が届かなくなってしまうため、大学は学生のニーズに合わせた情報発信を意識していかなければなりません。
セグメント配信なら、学生一人ひとりのニーズに合わせた情報発信ができます。学生が求める情報を提供できるようになると大学の印象が良くなるため、ブロックを防止できるでしょう。
費用対効果を高められる
LINE公式アカウントは無料プランと有料プランがあります。使える機能に変わりはほとんどありませんが、1ヶ月のメッセージの通数が1,000通を超えると有料プランになります。
セグメント配信なら、メッセージの配信先を絞り込めるため、全体の通数を抑えることが可能です。
さらに、学生のニーズに合わせた情報発信でリアクション率も高まることから、費用対効果も高められるでしょう。
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セグメント配信を行う方法
冒頭でもお伝えしたとおり、大学入試広報でセグメント配信を実施する際は、友だち登録者をより詳細な属性に分ける必要があります。
ここでは、セグメント配信を実施するために活用すべきデータを解説していきます。
大学サイトの閲覧履歴
ユーザーがLINE公式アカウントから大学サイトにアクセスした場合、専用ツールを使うとユーザーのサイト上の行動履歴をデータとして管理できます。
このとき、ユーザーがどの時間帯に大学サイトに訪れたか、どのページをよく見ているのかなどから、興味関心の度合いやジャンルを分析できるのです。
たとえば、学部情報や入試情報をよく見ているユーザーであれば、志望意欲が高い学生であることが推測できます。
また、オープンキャンパスやイベントのページをよく見ている学生であれば、大学に興味はあるものの、受験するか決めかねている学生である可能性も考えられるでしょう。
大学サイトの閲覧履歴を活用すれば、学生のニーズに限りなく近い情報を発信できるようになります。
アンケート情報
より詳しい情報を取得したいなら、LINE公式アカウントでアンケートを実施しましょう。
アンケートは無料プランでも利用できる機能のひとつです。外部ツールと連携させておくことで、より詳細な情報を得ることが可能になります。
アンケートで質問する際は、現在の志望状況だけでなく以下のような質問も行うと、今後の大学入試広報にも役立てられるでしょう。
・大学選びでは何を重視しているのか
・どんな学部を目指しているのか
LINE公式アカウントでアンケートを実施する方法については、下記の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
大学入試広報でLINE公式アカウントのリサーチ機能を活用するポイント
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まとめ
LINE公式アカウントのセグメント配信について、概要と活用するメリットについて解説してきました。
セグメント配信は、LINE公式アカウントに登録してくれた友だちに対して、属性や条件で絞り込んでメッセージを配信できる機能です。
友だちを属性や条件で分類することで、それぞれのニーズに合わせた情報を発信できるようになり、次のアクションへの誘導もしやすくなります。
ぜひこの記事を参考にして、セグメント配信を活用してみてください。