高校生が大学選びのうえで重視していること
高校生が進学先の大学を選ぶ際、何を基準に大学を決定しているのでしょうか。高校生が大学選びで重視しているポイントを2 つご紹介します。
自分のやりたいことができるか
高校生が大学を選ぶ際に一番重要視しているポイントは、自分のやりたいことができるかどうかです。
大学の4年間は、将来の夢を叶えるための貴重な時間です。入学してから大学や学部とのミスマッチがわかってしまうと、せっかく入った大学をやめてしまう可能性もあるでしょう。
そのため、大学を選ぶ時点で、自分に合った大学かどうかをしっかりとリサーチしたいと考えているのです。
将来の進路についてはっきりとした目標を持っている高校生は、大学に学びたい内容があるかどうかを重視します。なりたい職業に就くために必要な教育が受けられるか、希望する就職先に就職できるかなどを調べて大学を選択するでしょう。
また、専門的な知識を深めたいと考えている高校生は、実際の授業内容や大学で取得できる資格などを重視します。たとえば、フランス文学を学びたいと思って入学したら、実際は語学の授業が多かった、想像していた勉強内容と違っていた、などの失敗を避けるためです。
そのほかにも、将来就きたい仕事が具体的にイメージできず、大学に入ってから自分の適性を探したいと考えている高校生もいます。その場合、進学後の選択肢が多い大学を選ぶ傾向が高いでしょう。
通えるかどうか
大学で 学べる内容の次に重視するポイントは、通えるかどうかです。
自宅から離れた大学に進学する場合 、授業料のほかに下宿代や生活費がかかります。そのため、自宅から通える距離の大学を選択する高校生も多いでしょう。
また、将来は地元の企業に就職したいと考えている高校生も、実家から近い大学を選ぶ傾向があります。なぜなら、地元に密着した授業を行う大学は、地元の有力企業への就職に強いからです。
自宅から離れた大学に進学する場合は、大学の立地が不便ではないかを重視します。大都市圏にある大学であれば交通の便が良いため、遊びに行くにも便利ですし、帰省する際もラクに移動できます。
地方の郊外にある大学を選択した場合、大学に通うための交通機関が少なかったり、気軽に帰省できなかったりなど、生活面で不便を感じることがあるでしょう。
そのため、実際に大学がある場所に出かけ、どのような環境で生活するのかを確認してから大学を決めている高校生は非常に多いです。
志望意欲のある学生は何をきっかけに志望大学を決める?
高校生は志望大学を決めるため、様々な大学の資料を集め、比較検討を行います。この段階でそれぞれの大学の特色を知り、志望意欲を高めながら志望大学を絞っていきます。
では、志望意欲のある高校生は、何をきっかけに志望大学を決めるのでしょうか。ここでは、資料請求者と入学者の志望意欲の違いについてのアンケート調査をもとにして、詳しく ご紹介します。
資料請求者はWebサイトからのきっかけが多い
資料請求者は、とりあえずの大学選びの初期段階として資料請求することが多いです。この段階では、様々な大学の資料を集めて比較検討したい状態なので、志望意欲は低いでしょう。資料請求も親に相談しないで行っているケースがほとんどです。
資料請求者は、進学系サイトや大学のサイトを通じて大学の存在を知るケースが多く、学校の先生や両親がその大学について詳しく知らない場合もあります。
資料請求は誰でも気軽に行えるため、この段階で志望意欲があるかどうかは定かではありません。また、資料請求後に大学側からアプローチができないため、次の段階に進まない学生の方が多いでしょう。
つまり、資料請求に力を入れているだけでは、学生の志望意欲を高めることができず、ムダな手間とコストがかかるだけで終わってしまう可能性が高いのです。
入学者は実際に大学に訪れることで志望意欲が上がる
では、実際に入学した学生はどのような流れで志望意欲を上げていったのでしょうか。
入学者は、高校の先生からの評判や、親との相談、自身の関心を通して大学に興味をもつようになり志望意欲が上がった生徒が多いです。
そのほかにも、オープンキャンパスに参加して志望意欲が上がった人が全体の21%と、高い数字を出しています。
オープンキャンパスに参加した人がとくに印象に残った内容は、「学部プログラム」が1番多く、全体の51%でした。これは、資料請求者がオープンキャンパスに参加して印象に残ったと回答した数よりも2倍も多い結果となりました。
つまり、大学に対して関心を持っている学生とそうでない学生では、オープンキャンパスに参加した後の志望意欲の上がり方が大きく異なっているということです。
このことから、学生の志望意欲を高めるためには、大学に少し関心のある層へのフォローを充実させる必要があるといえるでしょう。
学生の志望意欲を高めるには接触頻度を増やすことが重要
資料請求をしただけで次の段階に進まなかった学生の中にも、適切なアプローチをすることで、志望意欲を高められた学生がいた可能性は捨てきれません。
では、周囲の人からの評判やオープンキャンパス以外で学生の志望意欲を高めるためには、どのような方法があるのでしょうか。
学生の志望意欲を高めるポイントは、接触頻度を増やすこと。
その具体的な方法を2つご紹介します。
生の声を知ることで志望意欲が上がる
学生の志望意欲を高めるためには、実際の大学の情報に触れてみる経験が欠かせません。
たとえば、SNSやWeb広告などを活用して大学の存在をアピールし、大学のサイトを訪れてもらうように誘導します。
大学のサイトには、在学生や教授のインタビュー記事や実際の授業風景をのせるなど、サイトを訪れた学生が、その大学に通っている自分をイメージしてもらえるようなコンテンツを作っておいてください。
学生はリアルな生の声を知ることで、資料請求だけではわからなかった大学の魅力を知り、志望意欲が育っていくでしょう。
学生の行動を上げるためのアクションを起こそう
学生の志望意欲を育てる中で、次に必要なアクションは、学生の興味・関心を高めるための情報発信です。
それぞれの学生の志望意欲の度合いを見極め、学生のフェーズに応じた情報発信を行い、学生の行動を次の段階へとつなげていきます。
大学の情報を集めている段階の学生に対しては、SNSのフォローやLINEの友達登録を促し、定期的な情報発信を行います。
大学が発信する情報に反応を示してくれた学生に対しては、プロモーション動画を紹介や、オープンキャンパスへの参加を促す情報を発信しましょう。
また、大学からの情報に反応を返してくれる学生に対しては、チャット機能を利用して直接コミュニケーションを取ることも有効です。
それぞれの学生にあった広報活動を行うことで、より効果的に志望意欲を高めてもらえるでしょう。
まとめ
高校生が志望大学を選ぶ際に重視していることは、大学で自分のやりたいことができるかどうかと、通いやすい場所に大学があるかです。
また、学生の志望意欲を高めるためには、資料請求だけでは不十分であり、SNSなどを利用して効果的にアプローチする必要があります。
学生に自分たちの大学を選んでもらえるように、学生との接触頻度を高め、志望意欲を育てていきましょう。