【これからの大学入試広報】高校生のインターネット事情を知ろう

この記事では、高校生のインターネット利用率と利用の仕方を解説します。これまでのアナログな広報活動をデジタルに移行したいと考えている広報担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。


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インターネットを利用した大学の広報活動は、年々広がりを見せています。少子高齢化による18歳以下の人口が減少している中、入試志願者数を増やしている大手の大学はインターネットでの広報活動に力を入れています。

広報活動にインターネットを活用したいと考えたとき、気になるのは現在の高校生のインターネット利用率とその使用方法ではないでしょうか。

高校生のインターネットの利用状況

インターネットは、この20年で爆発的に普及し、私たちのライフスタイルも大きな変化をとげています。

ひとり1台スマホを持っているといわれている現代社会の中で、高校生はどれくらいの割合でインターネットを利用しているのでしょうか。

高校生のインターネット利用率

高校生のスマホによるインターネット利用率は、平成26年は88.2%でしたが、令和元年は97.1%に上昇しています。

スマホ以外のツールを含めたインターネット利用率は、平成26年の95.8%から令和元年は99.1%と、ほぼ100%に近い利用率に上昇しました。

利用している機器は、スマホが63.3%と一番多く、その次に携帯ゲーム機が31.2%、タブレットが29.6%となっています。

出典:令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)内閣府

高校生のインターネットの利用内容

次に、高校生のインターネットの利用内容をご紹介します。

・コミュニケーション 90.1%
・動画視聴 87.8%
・音楽視聴 84.3%
・ゲーム 78.7%
・情報検索 71.6%
・ニュース 48.7%

近年は、勉強・学習、動画視聴、ゲームなどの利用割合が増えてきています。

さらに情報検索やニュースの利用割合が増えていることや、31.5%の高校生が1日あたり5時間以上インターネットを使用していることから、日常のさまざまなシーンでインターネットを利用していることがわかるでしょう。

出典:令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)内閣府

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高校生が主に利用しているツール

高校生の99.1%がインターネットを日常的に利用している中で、実際にはどのようなツールを使ってインターネットをしているのでしょうか。高校生が主に利用しているツールをまとめました。

LINE

LINE(ライン)は、コミュニケーションツールとして多くの世代が利用しているアプリです。LINEを使ったやり取りはテキストだけでなく、無料通話やグループ通話、ビデオ通話なども可能なため、10代のLINE利用率は88.7%と高い数字が出ています。

LINEはニュースなども見られるため、情報を得られるツールとしても人気があります。

twitter

twitter(ツイッター)は、140文字で日常の出来事やつぶやきを発信するSNSです。
10代の利用率は66.7%とLINEに比べると多少下がりますが、投稿のアクティブ度も高く、実生活でつながりのある友人とのコミュニケーションツールとしても利用されています。

また、twitterはさまざまな年代の人たちがリアルタイムに情報を発信しているため、役に立つ情報をいち早く得られます。情報を発信しているユーザーのほとんどが一般人であるため、口コミ情報を求めて情報を検索している人が多いのも特徴です。

ユニークな投稿はリツイート機能を使って多くの人が拡散してくれるため、即時到達性も高く情報の拡散を目的とした公式アカウントを作成し運営している企業もあります。

Instagram

Instagram(インスタグラム)は、写真や動画などのビジュアルの投稿がメインのアプリです。10代の利用率は58.2%で、写真や動画を撮影して自ら情報を発信することに抵抗を感じない、学生側の意識の高さがうかがえます。

Instagramの中では、投稿した写真や動画が24時間以内に消えるストーリーズ機能が人気を集めており、仲間内でのコミュニケーションツールとしても活用されています。

InstagramもTwitterと同じように、ハッシュタグ機能を使用して投稿を検索できる機能があり、受験生として同じ境遇の仲間をインターネット上で探すなど、積極的なやり取りをしている学生も多いです。

出典:平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要> 総務省情報通信政策研究所

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これからの大学入試広報はSNSを使った情報発信は必須?!

SNSを使って日常生活のさまざまなシーンでインターネットを利用している高校生。
SNSはコミュニケーションツールとしてだけではなく、リアルな情報検索ツールとしても大きな役割を果たしています。

そのため、これからの大学入試広報はSNSを活用した情報発信が必須なのかは各大学の様々な事情や違った状況もあり答えははっきりとはしていません。ただ、確実なのは高校生を含む志願者は確実にSNSを活用して情報収集をし進路決定の材料としているということです。

高校生にとって大学がより身近な存在になる

これまで学生と大学が接する機会はほとんどなく、出願する大学を決める材料は関連ウェブサイトや資料請求、オープンキャンパスなどのイベントへの参加などが多くの手段でした。

資料請求をする際も、一括資料請求サイトが間に入ってしまうため、細やかな学生とのコミュニケーションはとれず、見込み志願者のアプローチ数を増やせないことが大きな課題だったのです。

SNSを活用すると、発信したい情報を適切なタイミングで学生に届けられるようになります。学生にとっては知りたい情報を普段自分が使っているツールでリアルタイムに得られることで、大学がより身近な存在に感じられるでしょう。

さらに学生の志望意欲に合わせたアプローチができるので、志望意欲を段階的に高めることができ、見込み志望者数を増やすことが可能になります。

早い段階から学生と接点を持つことができる

高校生は早い段階で志望校を決めるための行動を起こしています。

どの大学が自分に合っているか、インターネットで検索したり、twitterでリアルな口コミを探したりしています。

しかしこの段階ではまだ志望校が決まっておらず、資料請求もされないため、大学側は誰が興味を持っているのかがわからず、学生に対してアプローチをかけることができませんでした。

これまでのように、資料請求やオープンキャンパスへの参加など学生側のアクションを待たずに情報発信したり、学生の疑問や質問にダイレクトに答えられたりするため、早い段階から学生との接点を持つことができるのです。

<関連記事:大学入試広報にSNS運用とは?活用するためのポイントを解説>

早い段階から学生と接点を持つことができると、段階的に志望意欲を育てることもできるため、オープンキャンパスへの参加促進など、学生の行動率を上げられる効果もあります。

また、発信したコンテンツをSNSのリツイート機能を利用して共有してもらえれば、SNS上でコンテンツの拡散も狙えるでしょう。

スタディプラスの動画サービスなら、スタディプラスを利用している学生のデータベースを元に、大学が求めているターゲット層に動画をダイレクトに配信できます。

さらに学生の志望意欲に合わせた適切な情報をLINEで自動的に発信も可能にするマーケティングツールも存在し、少ない人数でより多くの学生の志望意欲を育てることも可能になってきています。

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まとめ

現在の高校生のインターネット利用率は99.1%と高く、生活のあらゆる場面でインターネットを利用しています。

高校生はSNSをコミュニケーションツールとしてだけではなく、情報検索やニュースを見るツールとしても活用しています。そのため、これからの大学入試広報にはSNSを使った情報発信はもっと活発になっていくでしょう。